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zoom RSS 特殊ミルクの値上げって?

<<   作成日時 : 2008/06/15 08:30   >>

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厚労省ももう少し考えてから、行動しようね。

朝日:大幅値上げの治療用粉ミルク、家族猛反発で大幅値下げ

 生まれつき特定のアミノ酸を分解できない代謝異常「メープルシロップ尿症」の患者に欠かせない治療用粉ミルクが、4月の薬価改定で、1缶9600円(1200グラム)から、一気に6万2160円へ値上がりした。しかし、値上げを知らされていなかった患者側は強く反発。厚生労働省が薬価を大幅に下げるという異例の措置を取った。

 見直しの結果、粉ミルクは、1缶3720円の値上げにとどめられた。

 メープルシロップ尿症は、生後4週までに発症し、けいれん、呼吸困難などが進行して命にかかわることもある。赤ちゃん50万人に1人という病気で、国内に約70人の患者がいるとされる。食事療法と治療用粉ミルクの摂取が生涯続く。

 粉ミルク「ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク」は、雪印乳業が国内で唯一製造販売している。値上げは、「採算割れで製造が続けられない」という企業の声を反映したものだった。

 しかし、値上がりを主治医らから知らされていなかった患者側は、ミルクを病院に受け取りに行った際、初めて気づいた。このため、患者家族が先月、厚労省に抗議した。

 患者は年70缶程度のミルクがいる。患者家族によると、医療費の窓口負担が一定額を超えると超過分が払い戻される高額療養費制度を使っても、ミルク代は年間約20万円から50万円近くに増えるという。

 抗議を受け、厚労省も見直しを検討。雪印乳業も「値上げ幅を抑えたい」と申し出たため、6月2日付の事務連絡で、4月にさかのぼって薬価を訂正した。厚労省の担当者は「患者の負担増に配慮することができなかったことは申し訳ない」と話した。(和田公一)



 もともとの価格が9600円/1.2kgだったものが、いきなり62160円/1.2kg(6.475倍)とな!!「なんだ!この値上げは?」とも思ったが、よくよく読んでみると一方的に文句が言えるようなものでもなさそうだ。この病気のひとが日本には70人ほどでその人たちが消費する量は年間70缶。日本国内での総消費量が年間4900缶程度。今までの価格なら年間売り上げ4704万円(改正価格13320円としても6526万円程度)だ。これを作るための専門ラインを確保しているとするならば、利益など何も出ないだろう。かなりの赤字が予想される。もちろん、雪印のような大企業はそれに見合った社会貢献を求められるのは仕方がない。とはいえ、そこには自ずと限界というものもあるだろう。おそらく、ここであげられた62160円というのは、雪印が通常の製品を作るときに上げられる利益率を乗せた数字ではなかったのか?(もっとも乳製品の利益率がそれほど高いとも思えないので、これでも製造原価ぎりぎりかもしれないが)これで雪印を責めるのは酷だろう。一私企業が負う社会的責務としては重すぎるように思う。ましてや、この売り上げは今後の商品開発にも必要なものなのだろうし、その利益を享受するのは患者に他ならない。
 とはいえ、この価格では購入者の負担が重すぎるというのも理解できる。こういう病気を持つ赤ちゃんはほかの病気にもかかりやすいのだろうし、その際の治療にもお金はかかる。となれば、本来こういうことにこそ税金を使うべきであり、そのために厚労省は企業に補助金なり何なりを出すべきではないのか?それとも例の医療費削減のあおりがここにも現れているということか?そんなことをして雪印が業績悪化を理由に撤退したら、それこそえらいことだと思うのだが(そういえば、あの雪印ショックの時はどのようにしていたのだろう。気になる)。

 で、この報道だが、一応厚労省の対応を責めるような書き方にはなってはいる。が、何となく、以前の雪印たたきを呼び起こされる。何でこの記事で「雪印乳業」の表記が必要なのだろう?雪印自身がこの価格を決めたわけでもあるまいに。この手の特殊ミルクを作っている会社はほかにもあるが、この病気に関しては雪印だけだ。もちろん、雪印もこれだけを作っているわけではなく、ほかにも多数作っている。もっとも医薬品とされる特殊ミルクを作っているのは「雪印」と「明治」だけだ。ほかの会社は作ってない。この状況を見るに「雪印」は感謝こそされても文句を言われる筋合いは無いように思う。
 こういう報道をみて思い出すのが、「横浜フリューゲルス解散」や「近鉄バッファローズ解散」だ。この時もマスコミが寄ってたかって支持母体である親企業をたたき続けた。しかし、この2例に関していえば、親企業はお金を出す側であり、フリューゲルスもバファローズもお金をつかう側だ。親企業が調子がいいときならともかく、業績悪化のため、本社企業がリストラ等を行っている時、所属選手には数億という年俸が支払われる。こんなことを許せる経営者・雇用者はいまい。その結果が解散および合併だ。この時、ファンもマスコミも親企業をたたいていた。なんか違うんじゃないのという気がしていたのを覚えている。本来、スポーツ事業がそれ自身で採算をとれているなら、そんなことにはならなかったろうし、それなら親企業はいらない。が、それができないからスポンサーが必要なのだ。ならば、その時ファンといわれるひとは、今まで支えてくれた親企業に感謝こそすれ、文句を言う筋合いはないと思う(そもそも、私はこの件があるまで佐藤工業という会社を知らなかった。宣伝効果はゼロに近いな。よく支援してきたものだ)。近鉄に関していえば、スタジアムを常に満杯にしていてくれたのなら、合併という話など無かったのではないのか(もちろん、広告としての機能はゼロに近い。というよりも、鉄道会社はこういう広告をしたところで業績は大きくは変わらないだろう)。もしそうならば、この解散はファンにこそ問題があるのであり、近鉄には何の問題も無いことになる。文句を言う先が違うんじゃないの?と当時考えていた。
 今回のこの報道にも同じようなにおいを感じるし、何となく「雪印たたき」を思わせるのは気のせいだろうか?

 話がそれた。元に戻します。
 このような話をするときに、いつもの朝日なら、「欧米では」「先進国では」みたいなことを書くのが普通だと思う。にもかかわらずそれを書かないのはなぜか?この病気自体は、何も日本人特有の病気というわけではないと思うので、他の国でも発生はあるのだろうし、そのためのミルクも作っているはずだ。なぜ、そのミルクのことがこの記事の中でかかれていないのか?雪印がだめなら他の国から輸入すればいいのではないのか?当然、そんなことはいわれるまでもなく、医療機関も考えているのだろうが、輸入されている気配がない。おそらく、どこの国であれ、この製品の需要は少なく、決して利益が出るものではないのだろう(もしくは利益を出す価格にすると厚労省の提示額くらいになるのかな)。そんな赤字事業を国内ならいざ知らず、外国のために行うような酔狂な会社はそうはないんじゃない?世界の人口67億として、この病気のひとは13400人程度。その人たちが消費するのは94万缶弱。これだけあれば、採算点は出せそうな気がするけど、それは今の日本の価格と比べて安くなるのかな?対象国にアメリカが入る時点でその価格(医療費)は跳ね上がりそうな気がする。もちろん、輸送コストも馬鹿にならない。むしろ、雪印が作って世界に輸出した方が安上がりのような気がする(ただ、そのことを容認する国は日本くらいだろう。医療は国防と並んで大事なことと諸外国では考えていると思う)。輸入が困難なら、自国生産するほか無く、それが国策であるならば、国が支援しないわけにはいかないだろう。そのためにこそ、税金があり、健康保健があるのだ。ならば、雪印が提示したと思われる額を認め、患者の支払いに際しては補助を行うというのが、適当だろう。その補助を税で出すのか健康保険で出すのかは議論するとしても、雪印に負担させてはだめだ。そういうことこそ、新聞紙上で提案していただきたいものだ。
 また、厚労省もこれほどの値上げが混乱を起こすことくらいわかっていただろう。まず医療費削減目標ありきの方針が、今回のようなことを引き起こしたともいえる。もうちょっと、考えて行動しないと。
 最後にこれをいうのは心苦しいものもあるが、患者もまた、今回の雪印の価格設定が本来あるべき価格だという認識を持った方がいいと思う。この6万円というのが、特殊な疾病の治療薬として高いか安いかは置いておいても、このくらいかかってもおかしくないものだということを理解すべきだと思う。そしてその価格差損は今のところ雪印(ほかの疾病では明治も)が負担している。そのことの持つ意味を考え、これからどうあるべきか・どうするべきかを考えた方がいいと思う。 

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