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zoom RSS 伊丹空港 廃止検討  橋下大阪府知事

<<   作成日時 : 2008/08/01 18:47   >>

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 大阪のニュースです。橋下大阪府知事が発言しましたね。もっと早くてもよかったとは思うけど。

日テレニュース 伊丹空港の廃止検討〜大阪・橋下府知事<7/31 17:42>

 橋下知事は31日、関西の政財界のメンバーと共に東京を訪れ、国に対し、関西国際空港への支援強化を求めるとともに、大阪国際空港(伊丹空港)の廃止を検討する意向を示した。
 関西には現在、関西空港と伊丹空港、神戸空港があるが、大手航空会社は燃料価格高騰から、関西空港発着の便を大幅に減らすことを検討している。

 伊丹空港は大阪の中心部に近く、その利便性から存続を望む声が強くあり、31日の橋下知事の発言は関係各所に波紋を広げそうだ。



 この伊丹空港というやつ。確かに市街地に近いところにある。それ故、離着陸時に結構住宅の真上を通る。特に着陸時に窓の外を見ているとちょっと怖くなることがあった。当然、周辺住民はうるさいわけで、それに対して約束事と補償があります。約束事というのは、この空港は「夜間使用制限」があります(門限だな)。補償というのは、騒音のための防音工事やエアコンが提供されます(窓が開けられない)。また、使用できる飛行機に制限があり、大きな飛行機は使えません。もちろん、これは必要な措置なのだろう。しかし、これら補償および制限を受けながらも、地元住民は「空港撤廃」をスローガンにして、これまで対応していた。これを受けて国が対処したのが「新空港建設」です。
 当初、神戸沖が有力視されたが、地元の反対を受けて、泉州沖に変更されます。で、泉州沖の関西空港が完成するその間際になって、神戸空港建設決定(はっきり言って「ふざけんな」という気分ですな)。もちろん、国は無視(経緯を考えれば当たり前だ)。そんな中、伊丹空港周辺住民は大喜びかと思いきや、「空港存続」を言い始めた(何言ってんだ?)。
 この伊丹空港関連の動きの中心になったのは対策協議会。この歴史は以下の通り(Wiki)。

対策協議会の歴史
・1964年(昭和39年) ジェット機の騒音対策として周辺8市で結成された「8市協」
・1971年(昭和46年) 3市(吹田・大阪・芦屋)が加わり、「11市協」となった。
・2005年(平成17年) 地元商工団体でつくる「空港活性協」の申入れなどにより、騒音災害を理由とした空港廃止から経済振興の観点からの空港存続への政策転換に対応して、名称を「大阪国際空港騒音対策協議会」から「大阪国際空港周辺都市対策協議会」に変更した。


 さて、一体この団体、目的は何だろう。2005年の名称変更がその性質を示していると考えられる。結局、目的は補償であって、空港撤廃は最初から頭になかったのだろう。騒音問題で抗議し続けることで「補償」の維持、追加を目指していたと思われる。それ故、関空が絵空事の間は「空港撤廃」を叫び、いざ関空ができそうだとわかると「空港存続」を言う。大体、対策協議会の目的が180°変わるというのは、本来あり得ない。空港撤廃の「大阪国際空港騒音対策協議会」と空港存続の「大阪国際空港周辺都市対策協議会」があって、その主導権が移ったというならまだしも、名称変更だからね。伊丹空港というATMを手放したくなかったのだろう。

 一方の関西空港ですが、もちろん、計画当初に反対運動はあった。漁業を営む人が多かったからね。それ故、反対派の鼻息は荒かったな。しかし、その後の国の対策等により次第に反対運動は沈静化していく。漁業関係者には大きな痛手にはなるが、その代わりの補償を受けたようだ。ただ、この補償というのは一時金で継続的にお金が必要な伊丹とは性質が異なる。そして今現在、反対派はいるにはいるが、ごく一部に過ぎない(空港反対の立看を全くと言っていいほど見なくなった)。
 今の関空ですが、はっきり言って全然うるさくない(というより音が聞こえない)。関空の対岸には「りんくうタウン(アウトレットモールなんかがある)」「泉南イオン」等があり、飛行機の離発着はよく見えるが、空港の音など全然聞こえない。大山鳴動ネズミ一匹も出なかったと言うところか。漁業に関しては、もちろん漁場が狭くなったのは当然で、関空周辺は禁漁区だ。しかし魚礁を沈めてある。それ故、空港周囲には魚がたくさんいるそうです。空港により漁業資源が守られているわけだ。そこからあふれた魚を地元の漁師さんが捕る。ちなみに泉南市の岡田浦漁港は「穴子」の水揚高で日本一だそうだ。ちょっとびっくり。
 関西空港ができるとき、おもしろいことがあった。風向きによっては着陸に陸上ルートを通ることがあるので、そのルートの騒音測定をしたことがある。具体的には貝塚市上空だ。その測定をした後で反対派から「まった」がかかった。再調査しろと言うのだ。調査の結果うるさくなかったんでしょうなあ。そんなはずはないというわけだ。うるさくないと都合の悪い人たちがいたのだろう。これを言ったのが地元の人なのか、他地域の人なのかはわかりませんが。うるさくないことに文句を付けられてもなあ・・・。

 記事に戻ろう。この空港撤廃についての意見としては、表向きは以下のとおり。

>伊丹空港は大阪の中心部に近く、その利便性から存続を望む声が強くあり、31日の橋下知事の発言は関係各所に波紋を広げそうだ。

 伊丹が表向き言えるのはこれがせいぜい。はっきり言えばこれ以外に利点がない。夜間発着の制限や大型機の離発着禁止がある以上、まともな条件下では関空と対抗するすべがないというわけだ。では具体的に検証してみよう。

区間は、東京駅〜大阪駅とします。
伊丹の場合
モノレールルートも京急ルートも同じくらい時間がかかる(バスはちょっと高め)
東京駅〜浜松町 5分     150円
浜松町〜羽田  20分前後 470円
羽田〜伊丹   60分   10000円〜24700円
伊丹〜大阪   30分    620円
合計      2時間くらい(待ち時間別)
  金額     11240〜25940円


関空ルート
東京駅〜浜松町  5分    150円
浜松町〜羽田  20分前後 470円
羽田〜関空    75分  10000円〜24700円
関空〜新今宮  45分    890円
新今宮〜大阪 13分   170円
合計     2時間30分くらい(待ち時間別)
  金額   11680〜26380円


 なるほど、確かに時間だけなら伊丹は便利そうだ(費用の差はたいしたことない)。しかし東京大阪ルートはこれだけじゃない。

新幹線ルート
東京〜新大阪(のぞみ) 156分 14250円
新大阪〜大阪         4分     0円
合計          2時間40分(待ち時間別)
  金額   14250円


 これなら、時間的には飛行機と同等か、それ以上に便利だろう。(待ち時間が飛行機は3カ所。新幹線は1カ所。搭乗手続きの時間も考えれば、大きな差はない)。費用に若干の差があるようだが、大阪市内のJR運賃込みなのだからこれも大きな差とは言えまい(安い航空券の場合で。正常運賃では勝負にならない)。
 効率優先というなら、飛行機よりも新幹線の方が合理的だ。もとより大量輸送に関しては鉄道が圧倒的に有利(乗客数が桁違いだし、本数も比較にならない)。となれば、国としては、新幹線を使えというのが正しいと思う(いつになるかわからないけど、リニアができたら時間に関しても逆転するだろう。戦闘機でも無いのに東京大阪間で超音速飛行するわけにもいくまい)。
 伊丹と関空の違いは、空港〜大阪駅までの時間の差だ。その差、約30分。ただ、関空〜大阪は鉄道だが、伊丹〜大阪はバスだ。当然、時間にばらつきがあり、時間通りにつかないこともある。そう考えるとたいした差とは言えないと思う。ついでに言えば、飛行時間が長くなればなるほど、この差の割合は小さくなる。飛行時間が2時間なら、伊丹で2時間30分、関空で3時間という具合だ。そんなに問題ある時間差とも思えん。また、大阪駅では以上の通りだが、ミナミの街「難波」となると、本当に大差ない。難波伊丹間バスなら25分だが、電車だと48分。難波関空間なら、バスで48分、電車だと34分だ。ちなみに関空〜神戸空港まで船を使って29分。伊丹〜神戸空港はバス+電車で1時間30分くらい。関空を切って、伊丹・神戸で国内・国際使い分けはナンセンスですな(成田〜羽田並だ)。

 航空会社が、乗客がJRに流れることを考え、伊丹存続を言うのはわかる。また各航空会社のハンガーが伊丹にもあるから、そこを残したいと言うことだろうな。もっとも、4発ジェットが就航できない伊丹空港に将来性はあるのかというと疑問だけど(伊丹廃港となれば、関空に施設・人材を集中できるから効率もよくなる)。夜はだめ、大きい飛行機はだめと空港機能を削ってきた伊丹にそれほどの価値があるとも思えん。

 もっとも、だからといって、明日から廃止というわけにも行かないだろうから、とりあえずやることと言えば、当初の目的通り、年限を切って伊丹空港を廃止することだろう(たとえば、5年とか)。その間に、航空会社はその拠点を神戸なり関空なりに移して、それぞれの空港をより充実させていけばよい。伊丹からの定期便が無くなれば、確かに飛行機利用者は減るかもしれん。だが、移動手段が無くなるわけではない。関空・神戸を使うも良し、JRをつかうも良しだ。
 あえていうなら、伊丹が無くなっても誰も困らない(そこで働く大部分の人が関空or神戸に来るだろうから、問題となるのはごく一部の人のみだろう)。伊丹は関空の機能(24時間利用可能・便数制限なし・大型機就航等)を持つことができない以上、伊丹か関空かといわれれば、関空を取らざるをえない。も一つ言えば、伊丹があるおかげで、大阪駅周辺に高層ビルを建てることができない。この地域の再開発があると考えれば、廃港需要も大きかろう。もちろん、廃港後の伊丹跡地も交通の便はいいし(大阪に直通じゃないモノレール・阪神高速・中国自動車道等)、利用価値は十分にある。何も空港にこだわる必要もあるまい。まあ、補償はないけどね。
 それでも伊丹を残したいというなら、関空経営のじゃまにならない程度で細々とやるのがよかろう。もちろん、空港の維持管理、周辺の騒音対策は地元でやっていただこう。国は空港の維持管理費・騒音対策費が無くなって結構なことだ。こうなると、あの最高裁判決は重荷だね。大変でしょうが。是非そうしていただきたい。

教訓 「国が悪い」「社会が悪い」と言うのもいいけど、市民運動はほどほどにね。

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